日々のほとばしりから市井の美味そして旅のしおりまで
2016年9月3日 15時56分
2016年9月にオーストリア・リンツで開催される Ars Electronica Festival 2016 にて、没入体験型パフォーマンス作品の新作「Neighbor」を発表します。
先日会場下見を目的に2年ぶりにリンツに行ってきたのですが、2014年にMIRAGEを発表した2年前とくらべて、ウィーン国際空港からリンツまでの旅程やその準備の過程がいろいろと変わっていました。とても便利になっている。
実のところ、このブログのアクセストップは2014年のリンツ行き関連の記事。古い情報がそのままなのは恥ずかしくもあり、ここにArs Electronica Festivalへの歩き方2016年版を記します。準備編、移動編、SIM編の3回に分けて書き記す予定です。
日本からArs Electronica Festivalが開催されているオーストリア・リンツ市へは、ウィーン国際空港(VIE:Flughafen Wien Bahnhof)まで飛行機で行き、そこから列車に乗ってリンツ駅(Linz Hauptbahnhof)へ向かうのおすすめします。ウィーン国際空港駅からリンツ駅までは、オーストリア連邦鉄道(OBB)に乗って一本。ここが以前とは大きく違って、とても楽になっています。
飛行機で成田空港からリンツ空港(LNZ:Flughafen Linz)まで、というルートもあります。ただ、僕はあまりおすすめしません。ひとつは、リンツ空港行きの便が少ないのでトランジットで時間がかかること。そしてもうひとつは、リンツ空港の規模が小さいこと。
リンツ空港は、わかりやすく言うと日本の地方空港くらいのサイズ。一方でウィーン国際空港はさすがの国際空港、スケールが大きい。飛行機から降りてすぐ、早足に行き交う世界各国の人々を目の当たりにすると、海外へ降りたった時のあの独特の心のふるえがやってきます。よしやるぞと大丈夫なのかが入り交じる緊張感こそ、旅の醍醐味だ。
なお、リンツ空港からリンツ市街まではタクシーに乗って約20分くらい。オーストリア航空による成田発ウィーン国際空港行きの直行便がなくなったため(2016年9月で廃止)、ドアツードアだとかかる時間は同じくらいかもしれません。
ウイーン国際空港駅
OBBのチケットは、事前にオンラインで購入しておくのが一番お得です。ウィーン国際空港駅現地でチケット購入も可能ですが、前もって購入・発券しておいたほうが、手間もはぶけることながら、なによりもお財布に優しい。プロパーは42.6EURのところ、オンラインの事前購入だと14EURからあります。
まずはOBBのウェブサイトにアクセス。「Jetzt Ticket buchen」のボタンを押してチケット購入ページヘ。
ページ上部のフォームに、出発地にVIE(Vienna International Airport)、目的地にLinz(Linz/Donau Hbf)と入力。予測変換が出てくるので、そのリストから選びます。
出発日時(dep)には飛行機の到着予定日時+1〜1.5時間くらいを入力。そしてDONE。
搭乗機の到着予定時刻から列車に乗るまでは、入国審査およびスーツケースのピックアップで、1〜1.5時間くらいをみておいたらよいかと思います。海外旅行経験豊富なベテランであれば、着陸してから30分くらいで空港の外に出ることも可能でしょう。たとえ列車出発までの待ち時間ができたとしても、空港や駅に飛んでいるフリーのwifiに乗って、ベンチに座りながら溜まっているメールの返信でもしていればあっという間です。そしてこれは万人におすすめしませんが、予約購入した列車とは別便と知りつつエイヤと乗ってしまう手もあります。
でてきた検索結果がこちら。ウィーン国際空港からリンツ駅まではだいたい2時間くらいの道中。画像では直前の時間を入力して検索したので、金額はいずれもプロパーの42.6EURになってます。ここで大事なのは、どの列車にのるかってこと。
列車には、IC=InterCity、RJ=Railjetと2種類あります。オススメしたいのはRailjet。Railjetは車内のしつらえも新しく、そして車中にフリーのwifiが飛んでいるのがともかく便利。空港からリンツ駅までの道中はトンネルを何回も通過するので、たとえポケットwifiを日本から持ちこんだとしても、通過のたびにネットから遮断されてしまいます。体感としては東海道新幹線の、新横浜から熱海のトンネルが近い。ええ、耳もツンとします。
運賃はどんどん変わっていきます。数ヶ月前は14EURだったのが、1ヶ月前だと29EURに。直前ならばどの列車もプロパーの42.6EUR。それぞれの列車に設定されている残席に応じて運賃が高くなっていくようです。
なお、道中では車掌さんによる検札が必ずあります。もしエイヤと乗ってしまった際には、車掌さんとのやりとりが発生するかもしれないことは頭に留めておいてください。日本の検札とは違って、チケットを持っていれば(そしてニコニコしていれば)、予約してある便と違っても問題なさそう。ただし、RJのチケットでICに乗るのはNGな気がします(RJはRJのみ、ICはICのみなど)。
必要に応じて人数分を購入、各人の氏名を入力。チケットには名前が印字されます。車掌さんによっては「パスポート見せて」と言う場合もあるので、そのとおりの名前を明記してください。
特にオプションは必要ないかと思います。金額を確認してショッピングバスケットへ。
メールアドレスを入力して、クレジットカードで購入。記入したメールアドレスに詳細が明記されたPDFが送られてきます。
最後に発券方法を聞かれます。「メールにPDFを送る」を選び、プリントアウトしたものを持って行くのをおすすめします。検札は、人間味あふれる車掌さんとのやりとりなので、エイヤ乗車の時には紙があったほうがうまくいくような気がします。
次回は 移動編 – ウィーン国際空港でSIMを買ってÖBBに乗る をお届けします。
こちらもおすすめ