日々のほとばしりから市井の美味そして旅のしおりまで
2009年9月7日 13時13分
MUSTAMGシリーズから閑話休題、映像出品のお知らせです。
2007年に文化庁メディア芸術祭に応募したパフォーマンス映像「Binary Rider」を、9月~11月にオーストリア、浜松にて開催する「文化庁メディア芸術祭」に出品します。
展示のテーマは音云々ということですが、過去の受賞作品の展示として打診がありました。
MUSTANG MONOの準備でてんやわんやの今年7月頃、出品を検討していた時期に久々に
「Binary RIder」を観たのですが、まったくもって「へたくそ」。
しっかり立ててない。
出品した「Binary RIder」は2003年~2004年ですから、5年ほど前になります。
あの頃は身体に対する心構えが希薄で、体躯がくにゃくにゃしている。
恥ずかしい、出したくないなぁ、という気持ちは今後の戒めとして、
開き直って出品しています。
明日8日(火)でリンツ展は終了ですね。
見逃してしまった!という日本在住の方は、リンツよりも近い浜松展をご覧になるのはいかがでしょうか。
ところで、文化庁メディア芸術プラザのウェブサイトを見てみますと、
岩井さん(岩井俊雄)はじめ、土佐さん(明和電機)、クワクボさん(クワクボリョウタ)、近森くん(近森基++久納鏡子)と
筑波大学芸術専門学群総合造型グループが大活躍ですね。僕も同学です。
先日、久しぶりに土佐さん(明和電機)のアトリエにお伺いしたのですが、
こちらのイベントの紹介で
「どうやって表現を続けていくのか、どうやって表現をお金にするか」
をテーマにトークします、と言われておりました。
思えば在学中、大学の学部部屋で「どう表現は社会に出ていくのか」という、会話以上論議未満のやり取りが、先輩後輩を超えて頻繁にありました。絵を描いて売る、という断片的な商売話ではなく、どう自身を社会に認めさせるかという、若さ故の大風呂敷が広がっていました。
ただ、そこで机上の空論にならないのは、先達が若輩に背中で示していた、んだと思います。コンペに出品して賞を獲る。言い放つだけじゃなく、人(審査員、ひいては観客)を認めさせる作品を作り上げる背中。上記の先輩方は、いずれも大賞のようなトップ評価を一度は獲得されている、今思うと。
一番印象的な言葉は、「芸術家は、まず続けていかなくてはならない」です。今は退官されている筑波大学総合造型の教授であった三田村先生が、事あるごとにとおっしゃっていました。続けていれば良いこともある、といった慰みのある云い含みではなく、続けることは変わっていくことだ、と今の僕は理解しています。