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2009年 9月のアーカイブ

MUSTANG MONO ~ 「ほんとう」は何処にある

MUSTANG MONO ~ 「ほんとう」は何処にある

表現とは、すべからく他人の眼が無くして成立しない。
山に篭って器を作り続けるだけでは陶芸家とは呼ばれない。自身が作ったものを第三者の眼に晒すことで、誰かがその物体を器とみなす。だけど、作る現場においては一世一代の器を作ってやろうといった、自らを突き上げる欲求ありきだ。その時その瞬間は、俺の一世一代が出来あがった後に誰がどう思うかなんて考えてもみない。目の前の出来上がりに集中するだけだ。
今回「MUSTANG MONO」の解説を書くことで、僕の「突き上げる欲求」が皆さんの眼に垣間見られれば幸いです。

「ほんとう」は何処にある

人智が培ってきた便利に囲まれて、大きな循環の中に自分は在る。

壁の突起を押すとその場が明るくなる、あたりまえのことだ。なぜスイッチを押すとこの電球が点くのか詳しい原理は判らないし、どこから電気が来ているとか、誰がどうやって電気を作っているのか知らない。一本の電話と毎月の電気代を払えばその仕組みは享受できるわけで、心配するべきは電気代のことだ。

そうゆう重なりあった知識の集約の中に僕は生まれてきた。あたりまえの事象と受け入れ育ってきた。時には映画を見て感動し、テレビを見て笑う。自分という個を対象に重ね、委ねて楽しむことも知っている。

映画の感動はチケットを買う対価で得られ、テレビの笑いは差し込まれるコマーシャルのおかげだ。複数の恣意から成る見えない仕組みは大きな力として立ちはだかり、僕にはその詳しいところまでわからなくても良い。得られる満足感や満たされる好奇心で十分だからだ。

意識せずに「知らなくても良い」と選択して、今に在る。だからなのか、時折自ら選択していることも実は誰かの誘導なのではないかという感覚になる。足を運び、見て聞いても自分の感覚にまとわり付くなにか。じっと動かず眼を耳を閉じると過去が追っかけてくる。

だから一切を捨てた。捨てたというか、平坦にしてみた。観念、予想、情、価値。人様からいただいた楽しみや苦しみを一つの箱に投げ入れ、すくってみた。手のひらにはなにも残らなかった。残ったのは手だけ、この肉体だった。

つづく (エントリーリストはこちら)

GRINDER-MAN Perfromance Project
MUSTANGポートフォリオ 2009年度版

[MUSTANG 2009]日本語版 PDF 2.3M→

MUSTANG KB ~ 神戸ビエンナーレでMUSTANG

MUSTANG KB ~ 神戸ビエンナーレでMUSTANG

神戸ビエンナーレにてMUSTANGシリーズの参加が決定いたしました。

MUSTANG KB

期間 = 2009年11月23日(月・祝) 12:30~ 14:30~ 16:30~
会場 = 神戸ビエンナーレ メリケンパーク内
入場料等の詳細につきましては神戸ビエンナーレ公式サイトをご覧ください

1日3回、体力は続くのか!? 現在内容を考察中です。久々の「これがやりたい」法ではなく、「これはできる?」の作り方で神戸(KB)を楽しみたいと思っています。
今回は急な決定のためにワークショップ等はなく、東京から数名が神戸に乗り込みます。各回20分~30分ほどのプチMUSTANGを予定。10月上旬に会場下見に伺いますので、そのときが勝負。

で、公式サイトの「特設ステージ&コンサート」ページを見つけたのですが、なんなんでしょうかこのラインナップ。正直、これはいかがなものかって思った。
「ROCK town Kobe」ってロック? アートにロック? 極めつけは「BEGINコンサート」って。

なんでも「アート」ってつければ良いってものでもないでしょう。近年の「エコ」につうじる免罪符みたいだ。でもなんの罪から逃れているのか!? アートはみんなで楽しむもの、パーソナルに楽しむものは…、芸術?

わかりにくいとか、人が集まらないとか、運営側が「BEGIN」した理由は色々と考えられるのですが、テレビじゃ観れないもの、新しい体験を力ずくで見せてくれるものを、人は望んでいるんじゃないんでしょうか。

例えば、学生作品と作家作品の違い。卒業して社会にもまれて、それでも生き残った奴が作る作品は絶対、人知に及ばない。なぜか、奴らは「それでも俺は芸術やりたい」の魂を込めて、サバイバルに勝ち残ってきたんです。貧乏でも結婚できなくても「それでも俺は芸術やりたい」。そうゆう作品は単にアイデアの詰め合わせではなく、魂という卵を自らの人生の熱で暖め、ふ化させようとしている。

そうゆう方々に機会とお金をもっと使って欲しい、そう思います。

グラインダーマンは「アート」ほど軽くないです。プチMUSTANGと申しましたが、無論魂を込めます。

01
神戸ビエンナーレ 公式サイト


「文化庁メディア芸術祭」リンツ展|浜松展に映像出品

「文化庁メディア芸術祭」リンツ展|浜松展に映像出品

MUSTAMGシリーズから閑話休題、映像出品のお知らせです。
2007年に文化庁メディア芸術祭に応募したパフォーマンス映像「Binary Rider」を、9月~11月にオーストリア、浜松にて開催する「文化庁メディア芸術祭」に出品します。
展示のテーマは音云々ということですが、過去の受賞作品の展示として打診がありました。

MUSTANG MONOの準備でてんやわんやの今年7月頃、出品を検討していた時期に久々に
「Binary RIder」を観たのですが、まったくもって「へたくそ」。
しっかり立ててない。

出品した「Binary RIder」は2003年~2004年ですから、5年ほど前になります。
あの頃は身体に対する心構えが希薄で、体躯がくにゃくにゃしている。
恥ずかしい、出したくないなぁ、という気持ちは今後の戒めとして、
開き直って出品しています。

文化庁メディア芸術祭 リンツ展

期間 = 2009年9月3日(木)~8日(火)
会場 = ハウプトプラッツ、OKセンター(オーストリア・リンツ)
入場料 = 無料

bn_vienna

明日8日(火)でリンツ展は終了ですね。
見逃してしまった!という日本在住の方は、リンツよりも近い浜松展をご覧になるのはいかがでしょうか。

文化庁メディア芸術際 浜松展

期間 = 2009年10月30日(金)~11月3日(火・祝)
時間 = 11:00~19:00
会場 = 静岡文化芸術大学
入場料 = 無料

bn_hamamatsu

ところで、文化庁メディア芸術プラザのウェブサイトを見てみますと、
岩井さん(岩井俊雄)はじめ、土佐さん(明和電機)クワクボさん(クワクボリョウタ)近森くん(近森基++久納鏡子)
筑波大学芸術専門学群総合造型グループが大活躍ですね。僕も同学です。

先日、久しぶりに土佐さん(明和電機)のアトリエにお伺いしたのですが、
こちらのイベントの紹介で
「どうやって表現を続けていくのか、どうやって表現をお金にするか」
をテーマにトークします、と言われておりました。

思えば在学中、大学の学部部屋で「どう表現は社会に出ていくのか」という、会話以上論議未満のやり取りが、先輩後輩を超えて頻繁にありました。絵を描いて売る、という断片的な商売話ではなく、どう自身を社会に認めさせるかという、若さ故の大風呂敷が広がっていました。

ただ、そこで机上の空論にならないのは、先達が若輩に背中で示していた、んだと思います。コンペに出品して賞を獲る。言い放つだけじゃなく、人(審査員、ひいては観客)を認めさせる作品を作り上げる背中。上記の先輩方は、いずれも大賞のようなトップ評価を一度は獲得されている、今思うと。

一番印象的な言葉は、「芸術家は、まず続けていかなくてはならない」です。今は退官されている筑波大学総合造型の教授であった三田村先生が、事あるごとにとおっしゃっていました。続けていれば良いこともある、といった慰みのある云い含みではなく、続けることは変わっていくことだ、と今の僕は理解しています。

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