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金沢一泊二日その2~「STAU」を観て

2009年10月13日

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東京では早々に売り切れたアヌーク・ファン・ダイク・ダンスカンパニー、「STAU」。

前々日に21世紀美術館へ問合わせたところ、チケットあります&出演ボランティアを募集しています、とのこと。経験者優遇とのお誘いを受けましたので、せっかくだからと出演ボランティアに参加しました。当日仕込みでどこまで何を求めるのか、その内容と指示方法にとても興味があったからです。

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観覧前の作品への期待半分と、自分の役割遂行への不安半分で並ぶ拙者。MUSTANGシリーズのサクラ役もこの気分なのかしら。出演ボランティアに求められた内容の明言は避けます。勢いさえあれば誰でもできる事でした。その勢いをつけるために、事前にリハを見せるのは良い方法だ。


公演は、好かった。
ダンサーと観客の間にゆるやかな掛け合いが生まれ、空間を共有する共同体としての一体感が進行と共に生まれていきました。おとぎ話を語るのではなく、ダンサーの肉体を通して会場空間外の「俺の日常」―パーソナルな「生きる視線」に繋がるというか。これはあちら(ダンサー)が心を開かなくては出来ない。
離れていた筋が嫌味なく絡んで包む演出もすばらしく、はじめに(普通に)ダンサーを紹介したり、前説を英語+通訳で(わざわざ)する丁寧さが、細かくもピリリと締める要素としてシーンの推移を引き立たせていました。

途中一人の男性ダンサーが素っ裸で2回登場します。ハダカ、事件性を思うと時々浮かんではやっぱりなぁと遠慮してしまうアイデアです。
で、2回いずれのシーンにも観客から笑いがこぼれていたのに、呆気にとられました。僕にとっては、むしろこちらの常識に切り込んできた彼の存在の強さに羨望を感じたくらいですが、他者の笑いにその感傷を邪魔されて、ムカっときたのです。ええ、率直に言うと。

終演後、どうしてもその笑いが気になり、カンパニーデレクターに直接尋ねてみました。

彼曰く、シリアスな場面なのに、ね。なんでだろうね、とのこと。これまでいろいろな会場で公演したけど、毎回同じ反応はないし、この作品はそうゆう性質をもっている。強いてはダンサーの作る空気によっても違ってくる。普段は笑いは起きないけど、今日のお客さんはああだった、と思うようにしている、とのことでした。

ちなみに先の東京でも、同様の笑いが起こっていたとか。ダンサーの微笑が観客へ伝播したのか、日本人特有の嘲笑なのか、うまくは言えませんがなにか大きなヒントを感じています。

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公演前に配布の注意書きのリスト。「床に荷物を置くことができません。」これはうなずける。MUSTANGシリーズでも、前説にとても気を使います。
先日の「MUSTANG MONO」では会場の床に荷物を置いてけぼりな方が少なくなかった。これは是非次使おう。

金沢一泊二日その1~「STAU」が観たい!

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