Guggenheim Museumを登って降りる

昨日はパペットミュージカル「Avenue Q」にトライ、そして撃沈。僕の語学力ではコメディはまだまだでした。言葉の理解がおいつかない。アイロニーは言語理解の最難領域だ。

朝起きてTodayTixで見つけた「Avenue Q」。観覧した後に知ったのですが、初演は2003年3月ということで10年以上にわたりブロードウェイでロングランの作品でした。

作品の密度がすさまじい。これがロングランの賜物なのだ。くり返し上演することで獲得した完成度には、神がかりに近いものがある、といったら言い過ぎでしょうか。言葉の機微はわからずとも十分に楽しめます。たたみかけてくる言葉の洪水、巧みな照明と舞台転換、そして役者さん達の完璧な演技に圧倒されることうけおいます。

さて、本日はGuggenheim Museumへ。

The Guggenheim Museums and Foundation

https://www.guggenheim.org/

外から見るかぎり、Guggenheim Museumは想像していたよりもひとまわり小さくて、あらこんなものだったのねと思ったけれど、入ってみたらなんのその。腹持ちのいい素晴らしい鑑賞体験でした。また来たい、次の展示を観てみたいと思わせる美術館です。

美術館特有のホワイトキューブのひややかさに、牧歌的な雰囲気が混じってるのがいい。いまより50年以上も前、1959年に建てられただけあって、壁や床の手仕上げ感、経年からくる設備のやぼったさはどうしても目につく。だからといって懐古からくる叙情はなくて、これまでの加えられたり削られたりによって生み出された、今たどり着いている完成度があるように感じます。これが、日本語で言うところの、侘(わび)なのだと思う。

メインの企画展はAgnes Martinの回顧展。一階から上へと廻るにつれて、彼女の初期作品から晩年までの一生をたどっていく趣向。ミニマリストらしいAgnes Martinの微細な変容が展示構造と支え合っていて、展示の終わりにむかって彼女の死が同じく閉じていく。

最上階までは、想像以上に長い道のりだった。その長さは設計段階で懸念されたのか、展示経路の途中には休憩所があって、コーヒー片手に座って休むことができる。また、企画展への没入をわざとそらすように、コレクション展や併設展への道がのびている。ルートから外れて他へ寄り道しても嫌な気がしないのは、企画展のしっかりとした展示数があってこそなのだと思う。

タグチ ヒトシさんの投稿 2016年11月23日

併設の展覧会Tales of Our Timeの展示作品『Can’t help myself』Sun Yuan & Peng Yuに衝撃を受けた。

ロボットアームを使用する作品は多々あるものの、いずれも「人よりも精密にその作業を務める」といった機能の開陳を意図するものが少なくない。しかしながら、このロボットアームは違う。彼(彼女?)には詩がある。ロボットアームを使用した作品で初めて感動しました。

タグチヒトシ
演出家。パフォーマンスグループ GRINDER-MAN代表。最新情報はFacebookにて。2018年2月「SEE SAW」シアタートラムにてパフォーマンス公演。どうぞお越しください。